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ラベンダーの空

ラベンダーの空 17.予感-1

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17-予感

 その日ジンは、不穏な胸騒ぎに揺さぶられるようにしていつもよりもかなり早い時間に目が覚めた。胸の中に不安がせり上がってくる。何か嫌なことが起きそうな予感が背筋を走った。

ジンは、しばらくの間ベッドに寝転んだまま天井を見上げて、胸騒ぎの原因がなんなのかを考えていたが、特に思い当たる事は思い浮かばなかった。

ルードの里にも春の兆しが訪れていた。日に日に輝きを増す日差しに、家の前に立ったジンは思わず額に手をかざして空を見上げた。ジンがラベンダーハウスを後にしてから、もう一年が経とうとしていたのだ。




大学院までの道すがら目にする里の景色は、いつもと少しも違うところはなく、平穏そのものだった。ジンも、大学院の専科の2年に進学し、近衛予備隊への入隊も決まっている。

ここの所、エルドラの足取りはぷっつりと途絶えてしまったが、そのために外界で近衛隊に新たな犠牲者が生まれることもなかった。

しかし、そんな景色を目にしても、ジンの胸の中に渦巻く不安は小さくなることはなかった。

「いったい何があるっていうんだよ」

胸の中でふくらみ続ける不穏な予感に、思わずジンは独り言をこぼしていた。

「ジン、おはよ!」

「なんだ、今日はいつもより早くねえか?」

学院の前で偶然鉢合わせした、アッシュとタカヤがジンに声をかけてきた。

「ん、なんだか早く目が覚めちまってな。っていうか、お前らも今日は早くないか?」

「え、うん。今日はちょっと朝練をしようと思ってさ」

「朝練?」

「おお。いつまでも、お前とテレスにやられっぱなしっていうのも、カッコつかないしよ!」

「ほー、そりゃ楽しみだな」

「余裕かましてるのも、今だけだぞ!次の演習の1位は俺たちがもらうからな」

タカヤがジンに向かって挑発的な視線を向けたときだった。

「・・・!!」
ジンの体の中を、なにか衝撃波のようなものが突き抜け、

        - 助けて! -

誰かの声が頭の中に聞こえてきた。その声はとても小さく、遠い物だったが、確かにジンに向けて助けを求めている事を感じさせるものだった。

「ジン!ねえ、なんか胸のところで光ってるよ?」

アッシュの声に、ジンが胸に手を当てると、胸元にビリッと何か焼けるような痛みが走った。慌ててジンは、胸に下げたペンダントを取り出すと、そこには赤く光る小さな石があった。それはラベンダーの涙の結晶だった。

「なにそれ?」

「!!!」

アッシュの問いかけには答えずに、ジンはいきなり走り出す。

「おい!どうしたんだよ!」

「ラヴァンに何かあったんだ!」

ジンは大きな声でそう叫ぶと、近衛隊の本部に向かった。




「兄貴!」

近衛隊の本部の前で、デュークの姿を見つけたジンが叫んだ。

「ジン・・・・」

デュークは、立ち止まって振り返った。周りでは、近衛隊の面々が、慌しく何かの準備に追われているようだった。

「お前こんなところで何をやってるんだ。学校はどうした?邪魔だから早く学校に行け!」

「嫌だ!兄貴こそ、何を慌てて準備しているんだよ?外界に行くんだろ?ラヴァンに、何かあったんだろ?」

「いや、なんでもない。いつもの出動だ。お前には関係ない」

ジンの言葉に、デュークは一瞬顔色を曇らせたが、直ぐに冷静を装って視線をまっすぐにジンに向けて言い放った。

「嘘をつくなよ!何があったんだよ!」

なおもデュークの腕をつかんで食い下がるジン。しかしデュークは、ジンの腕を払いのけるると、サッと身をかわした。

「とにかく、これは近衛隊の任務だ。学生のお前には関係ないことだ。早く行け!邪魔だ!」

「兄貴!!頼む、俺も連れて行ってくれ!」


「デューク」

押し問答を繰り返す二人に、少し離れたところからルナが声をかけた。

「今回はジンも連れて行きましょう」

「姉さん、何を言い出すんだ!」

「ジンがまだファイナルをクリアしてないことくらい承知してるわ。でも、あっちの様子が分からない以上、現地に詳しい者を連れていくほうが得策でしょ?」

「でも・・・」

「お父様には私から後で話すから。ね?ジン、急ぎなさい!」

「サンキュ、姉貴!それから、兄貴。よろしくお願いします」

「分かった今回は特例を認めよう。その代わり、勝手な行動はくれぐれも慎むように。隊長である俺の命令には絶対従うこと。誓えるか?」

「はい、誓います」

「じゃあ、お前もゲートへ急げ!」

ジンは、もう一度デュークに向かって頭を下げると、外界に出るために作られたゲートの中に飛び込んで行った。


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