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ラベンダーの空

ラベンダーの空 15.それぞれの想い-3

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「へ?」

「あの時の喧嘩はさ、僕とタカヤだけがやったことになってるでしょ?」

「う、うん、まあな。あの時は世話になったな」

「あの後さ、ミドリがタカヤのところに来て・・・」

「来て?」

「ミドリが言ったんだよ。あんなに無鉄砲で野蛮なことをする乱暴者のタカヤは嫌いだって」

「はぁ?」

 当時ジンは、魔法実技ではタカヤとアッシュと同じクラスにいたが、それ以外の授業は一緒ではなかったために、四六時中二人と一緒にいたわけではなかった。そのために、タカヤがミドリに振られたという話も、噂で聞いただけだった。

その話を耳にしたとき、タカヤに確かめてみようとは思ったのだが、タカヤのあまりの落ち込みように、そのことを口にできずに時が過ぎてしまっていたことを思い出した。






「それにしても、あれって幾つの時の話だよ?ガキの頃のことだろうが?」

「それがさ、あのあと直ぐにミドリは引っ越しちゃってさ・・・」

「え?まじ?」

「あ、やっぱりそれも知らなかったんだ・・・」

やれやれというように、アッシュは下を向いてゆるゆると首を振った。

「だからって・・・、それを今更引っ張り出されたって、俺だって知るか!」

「確かにね、そうなんだけど・・・」

「でも、引っ越したはずのミドリが、なんでココにいるんだよ」

「ほら、ミドリの親ってさ、両親とも看護士をしてたじゃん?それで、北部の病院に転勤になって引越してたんだけど、両親が少し前にこっちの病院に戻ってきたらしいんだよ。ミドリは、両親と同じ看護士になりたいらしくて、今、病院の付属の看護大学に通ってるんだって。昨日うちの母親が、ばったりミドリのお母さんに会ったらしくて、その話を聞いて来たんだ」

「ああ、それで・・・。でも、ミドリはさっき男と一緒だったじゃないか」

「あ、あれは今、ミドリが研修中で、あの人の下についてるらしいんだよね。ミドリのお母さんは、彼氏も作らないで困るってこぼしてたみたいなんだけど・・・・」

「だから、こうして、あのやろうとミドリが本当に何でも無いのか調べに来たんだろ!」

二人の会話を聞いていないように黙って歩き続けていたタカヤが、いきなりジンに振り返ってそういった。

「でも・・・、これって・・・ストー*+・・・・ムグッ」

すべてを言い終わらないうちに、ジンはアッシュに口を押さえられた。

「だめだよ、ジン。これ以上タカヤを刺激するようなことを言ったらまずいって」

こぼれそうな大きな瞳で、じっとジンの顔を見据えるアッシュに、ジンは黙って頷いてタカヤに視線を向けた。


「なんだよ!お前の言いたいことくらいわかってるよ!」

「別に俺はなにも・・・」

「タカヤは、あれからずっとミドリのことが好きだったんだもんね?」

「アッシュ!」

「え?いいじゃん別に。でも、すごい事だって思うよ、ずっと一人の子のことを想いつづけるって。ね?ジンもそう思うでしょ?別にタカヤだって、もてないわけじゃないのにさ、ずっと断り続けてるんだからさ」

「へぇそうなんだ!」

「アッシュ!お前しゃべりすぎだぞ!」

「なんで、照れること無いじゃん。ミドリっていい子だと思うよ。さすがにタカヤが惚れるだけのことはあるって思うもん」

ミドリはアッシュタカヤとは同い年で、アッシュの家の隣に住んでいた。

「でもさ、タカヤだっていけないんだよ」

「俺がなんで悪いんだよ!」

「ミドリが、タカヤのことを嫌いって言ったときのことさ。僕はミドリに、あの喧嘩は僕とタカヤの二人でやったんだって言ったんだけどさ、ミドリが『タカヤは普段から喧嘩っぱやいから、アッシュは巻き込まれただけでしょ?』って言ったとき、僕は否定したのに、タカヤが何にも言わないから。だからミドリは、僕がタカヤをかばってそう言ってるだけだって誤解しちゃったんじゃないか!ちゃんと言えばよかったのに」

「男がそんな言い訳みたいなこといえるか!」

「でも・・・」

「あのさ・・・。本当は俺が悪いのに・・・、お前らにそんな迷惑かけてたなんて知らなくて、悪かった。ごめんな、タカヤ、アッシュ」

「え、今更いいよ、ジン」

「そうだ、あれは俺達が勝手にしたことだ。お前に謝ってもらうことじゃない!」

「でも・・・」

「あ、ちょっ、ちょっと・・・待って二人とも・・・あの・・・後ろ」

「は?後ろ・・・?って、ぎゃっ・・・ミ、ミドリ・・・なんでココに」

アッシュの声に二人が振り返ると、そこには腰に手を当てて仁王立ちしたミドリの姿があった。

「なんでじゃないわよ!なにコソコソ私の後をつけてるのよ!」

「え?つけてって、知ってたの?」

「あったりまえじゃない!あんなに殺気立った気配を出してて身を隠してるつもりだったの?防衛学科の学生失格よ!」

「よ、よぉ。久しぶりだな、ミドリ」

ジンはその場の雰囲気を繕おうと、慌ててミドリに声をかけた。

「ああ、ジン。お帰りなさい。っていうか、あなたもこんなところで道草食ってていいの?今日は研究所に行く日じゃないの?」

「あ、イケネ。そうだった。ヤバっ!悪いけど、俺行くわ!」

「ん、あ、そうだね。ジン、また明日ね!」

「ああ・・・、ジン悪かったなつき合わせちまって・・・。って俺たちもそろそろ・・・・、ってイテテ」

「タカヤとアッシュはちょっと待って。話があるから!じゃあねジン、またね」

ミドリは、タカヤの耳をギュットつまんだまま、ジンの顔を見てにっこりと笑顔を見せた。

「おお・・・、まっまたな」

ジンは、心の中で二人に手を合わせながら、慌てて研究所に向かって駆け出した。


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