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ラベンダーの空

ラベンダーの空 16.ブルークリスタルデイ-2

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その頃、入り口からは死角になっている壁際のテーブルで、身を寄せ合ってなにやら話をしている二つの陰があった。

タカヤのお目当ての人物、ミドリとジンの魔法実技のパートナーのテレスだった。二人は同い年ということもあり、小さい頃から仲が良かった。

「とうとうこの日が来ちゃったわね・・・」

ミドリが言うと、テレスは手元のグラスを見つめたまま黙って頷いた。

「ちゃんと覚悟はできてるんでしょうね?」

ミドリがテレスの顔をぐっと覗き込む。

「かっ覚悟って・・・大げさな・・・」

ミドリの言葉にテレスはモジモジと下をむいた。





「はぁ~。もう、何ヶ月経ってると思ってるのよ!ジンが帰ってきてから!」

「わっ、分かってるわよ・・・。でも、ジンは、今は無理っていうか、その気がないっていうか・・・」

「で?向こうがその気になるまでじっと何年でもそのまま待ってるつもりなの?」

「何年でもってわけじゃないけど」

「あんたね・・・。学院一の美人と言われるあんたにプライドがあるのも分かるけど。相手は、あの鈍ちんのジンなのよ?折れるところは折れて、押すところはちゃんと押さなきゃ、欲しいものなんか手に入るわけないでしょ?」

「鈍ちんなんて、そんな酷い言い方しなくても、ジンは・・・・」

一気に言い放つミドリに、テレスは顔を上げるが、直ぐにやめてまた下を向いてしまう。

テレスがジンに片思いをしてから何年経つだろうか?高等学院の頃は、常にジンのそばには女の子がいた。

ジンは殆どの場合、相手の子の顔をまともに見ようともせずに付き合っているのは分かってはいたが、それでも、自分の想い人の隣に自分以外の女の子がいる光景を目にするたびに、胸の奥の方で何かがキリキリと突き刺さるのを感じていた。

確かにミドリが言うように、今まで何度も自分の思いをジンに告げる機会はあった。しかし、そのたびに自分の中にあるプライドが邪魔をして、伝えることが出来ずに来てしまったのも事実だった。

そんなことを繰り返しているうちに、ジンが行方不明になってしまったのだ。その連絡を受けた時の衝撃は、今でも昨日のことのようにはっきりと覚えていた。

もうあんな思いをするのは嫌だと思う。幸なことにジンは無事に里に戻ってきてくれた。ジンが行方不明になった時の喪失感を思うと、もう2度とそんな思いをしたくないと心から思っていた。しかも魔法演習のパートナーとしてジンの一番近くにいられる今、その想いは強くなるばかりだ。

だがテレスは、時折ジンが、切ない面持ちでどこか遠くに思いを馳せている姿を何度も目にしている。そのことを思おうと、今改めて思いを伝えてしまうことで、せっかく今手にしているジンとの関係が崩れてしまうのではないか?という怖さがあるのだ。

もしそうなってしまったら、魔法演習のパートナーとしてやっていく自信はない。きっとジンが自分に求めているのは、完璧な魔法を使えるパートナーとしての自分なのだと、嫌なほど実感していた。そう、テレスがジンに思いを告げることが出来ずにいるのは、プライドからではなく、勇気と自信が無いからなのだ。

テレスはそこまで考えてふと顔を上げてミドリの顔を見た。

「なっなに?」

いきなりまじまじと自分の顔を見返してきたテレスの態度に、ミドリが少し身を引きながら尋ねる。

「そういうミドリはどうするのよ?」

「え?どうするって何を?」

ミドリは冷静を装った顔をしながらも、いきなり汗をかいたグラスの中の氷をストローでせわしなくつつき始める。

「何をって・・・タカヤのことに決まってるでしょ?どうするの?タカヤの事だ物、絶対ミドリに申し込んでくるわよ?」

「え?そっそうかな~?」

「当たり前でしょ?どうするの、受けるの?受けないの?」

「え?どうしようかな~?って・・・まだ考え中よ!」

「え?まだ考え中って・・・。ずるいわよ自分ばっかり・・・」

この二人が、何をこそこそと話しているのかというと、それは今日のパーティにダンスタイムがあるからだった。別名「恋人の日」と言われるブルークリスタルデイのパーティでは、恋人や夫婦がペアになって踊るダンスタイムが必ず行われることになっていた。

「ブルークリスタルデイにペアになってダンスをしたカップルは、永遠に幸せに結ばれる」

という言い伝えもあり、そのダンスタイムは、恋の告白のチャンスに使われるれていたのだ。


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