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ラベンダーの空

ラベンダーの空 16.ブルークリスタルデイ-3

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「モーラ フォーレ、メルフィール デオ!」

ブルークリスタルデイのお決まりの挨拶に乗って乾杯が行われ、パーティが始まった。

これは、古代ルーディア語で、「救世主に感謝を、今ココに共にあることを喜ばん」という意味の言葉で、ルードの里だけではなく、外界でもブルークリスタルデイには必ずこの挨拶を交わすことになっていた。

会場では乾杯に続いて、一段高く設置されたステージで、有志による出し物が行われた。

歌や楽器演奏などに混じって、魔法学校の学生らしく、一人で何人もの登場人物に変身して演じる一人芝居などが催され、会場を沸かしていた。




ジンは空になったグラスの中で氷をカラカラと遊ばせながら、その様子を少し冷めた目で眺めていた。

「あー、やっぱりこんなところにいた」

頭の上から自分にかけられた声に顔を上げると、料理を盛った皿を両手に持ったアッシュの笑顔があった。

「そんなことだろうと思ったから、ジンの分のお料理も持ってきたからね。お腹すいたでしょ?さ、食べよ食べよ」

ジンの座るテーブルに手にした皿を並べながらアッシュが座る。

「会費払ってんだから、せめて食べて元をとらねえとな」

崩れんばかりに料理を山盛りにした皿を目の前に置いたタカヤは、誰かに言い訳をするように独り言を言い、アッシュの隣に座った。

ステージでは、まだ出し物が続いているらしく、会場は時折歓声に包まれる。

ジンは、せっかくアッシュが料理を運んでくれたにもかかわらずそれには箸をつけようとせず、お祭り気分でバカ騒ぎする友人達の姿を見ていた。

去年のブルークリスタルデーは、ジンはラベンダーハウスで向かえた。おりしもその日はラベンダーの誕生日でもあった。

しかし、もともとこの手のイベントに興味の無かったジンは、ブルークリスタルデイのことなどまるで頭になく、当日フローラとラベンダーから言われて初めて気がついたのだ。

もちろん、その日がラベンダーの誕生日だということをジンが知る由もなく、何一つ用意していなかったにもかかわらず、二人からプレゼントをもらって恐縮したのだった。

まあ、ラベンダーハウスにとって居候の身のである当時のジンに、二人へのプレゼントを用意できるはずも無かったのだが。

3人で囲むブルークリスタルデイのテーブルは、華やかなものではなかったが、フローラとラベンダーの心づくしの料理が並び、ささやかながらも心温まる楽しい晩だった。

今年は、二人きりで静かにテーブルを囲んでいるのだろうか?もう雪がかなり積もっているのだろうか?ジンは一人でそんな思いを巡らしていた。

「ジン?ジン・・・。どうしたの?」

アッシュに心配そうに顔を覗き込まれて、ジンはふと我に返った。

「あ、ああ悪い。ちょっと考え事してた」

「ね?どっか具合でも悪いの?大丈夫?」

「いや、別にどこも悪くないよ」

「お腹すいてないの?それとも、嫌いなものでもあった?」

「いや・・・」

「はぁ?腹が空いてないわけないだろ?今日の研究授業であれだけ動いてるんだぞ」

今、研究授業では魔法が使えなかった時の戦い方について学んでいた。剣や銃を使っての訓練が行われているのだ。今日は、剣を使っての実戦演習が行われ、近衛隊から来た講師に3人とも嫌というほどしごかれたのだった。

「アッシュ、料理持ってきてくれたのに直ぐに手を着けなくて悪かったな。今食べるから、心配しなくて大丈夫だよ」

「今のうちに食っとかないと、後で食べる時間ないぞ!」

タカヤは、あらかた平らげた自分の皿から視線をはずさないまま、少しムッとした様子で言い放った。

「時間?なんでだよ、パーティはまだ始まったばかりだろ?」

「もうちょっとしたら、ダンスタイムが始まるだろ?そうしたら、のんびり飯なんか食ってられないだろうが?」

「は?そんなことか。それなら別にいいよ」

「別にいいってどういうことだよ?」

「だから。俺はココにいるから、お前らは踊って来いよ」

「そういうわけには行かないんだよ。お前も参加するんだ」

「え?だって俺、誘う相手なんかいないし」

「はぁ?なに言ってるんだよ。テレスがいるだろうが!」

「テレス?・・・別にテレスは、俺なんかが誘わなくたって、誘うやつは五万といるじゃねえか」

「ばぁか!お前が誘わなくてどうすんだよ?」

「は?俺?確かにテレスは魔法演習のパートナーだけど、それだけで別にどうこうっていう関係じゃない」

「だからこそ、今日からどうこうっていう関係になりゃあいいって言ってるんだよ」

「はぁ?なんだそれ?誰がそんなお節介頼んだんだよ!」

「誰にもお節介なんか頼まれちゃいねえよ。ただ、お前だってテレスの気持ちは分かってんだろ?だったらちゃんと誘ってやれって言ってるんだよ」

「お前はバカか?テレスだって気持ちがねえヤツに誘われたって、迷惑なだけだろうが?」

「バカはお前だ!いい加減目を覚ましてテレスの気持ちにこたえてやれって言ってるんだよ!この鈍ちん!」

「だぁれが鈍ちんだぁ!いい加減にしろよお前」

「ま、まあまあ二人とも、興奮しすぎだし、声大きすぎだよ・・・」

アッシュは、お互いの胸倉をつかんで、今にも殴り合いをはじめそうな勢いの二人を、慌てて止めに入った。


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