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ラベンダーの空

ラベンダーの空 16.ブルークリスタルデイ-4

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アッシュに止められてしぶしぶ椅子に座った二人は、お互い顔を背けたままムッと押し黙る。その様子を見て、アッシュは下を向いて、やれやれというように小さく首を振った。


しばしの沈黙を経て、タカヤが重い口を開いた。

「もういい加減に忘れたらどうだ?」

「え?」

ジンがタカヤに向き直った。

「お前が誰を思っているのか、俺はわかってるつもりだ」

ジンがこちらを向いた気配を感じていたが、タカヤは振り向こうとはせずにそのまま言葉を続けた。

「おまえ何を言って・・・」

「でも、もうあっちはお前の記憶がないんだろう?」

「・・・」

ジンは、改めてタカヤに突きつけられた現実に、思わず俯いてしまう。





「タカヤ!なにも今急にそんな話をしなくたって・・・」

アッシュが慌ててタカヤを止めようとするが、タカヤは片手を挙げてアッシュを制してからジンの方に体を向けた。

「お前が外界であった子のことを忘れられなくて、その子のことを護りたいと思っていることは、俺だけじゃなくて、アッシュも・・・テレスも知ってるよ」

「え?」

「でも、それでも・・・。それでもテレスはお前のことを支えようと、演習のパートナーとして一生頑張ってくれてるんだよ」

「分かってる・・・」

「だったら、いつ会えるのか、いやこれから先もう二度と会えないかも知れない子のことを、いつまで引きずってないで。目の前で、お前のことを支えてくれる子にちゃんと向き合うべきなんじゃないかって、俺はそう思うんだ」

「・・・」

「それに・・・」

「ん?」

「俺たちが外界に行くことなんて、無いかもしれないんだ」

「え?」

ジンは驚いて慌てて顔を上げる。

「やっぱりお前知らなかったのか」

「それ、どういうことだよ?」

「あのさ・・・、エルドラの討伐を里の魔法使いがやらなくていいんじゃないか?って、そういう意見が出ているんだよ」

アッシュが下を向いて言いにくそうにしながら言う。


「え?」

「エルドラが逃亡してからもう一年以上も経つだろ?でもなかなか捕まえる事ができないのは、どうしてだと思う?」

タカヤが、真剣な面持ちでジンに問いかけてきた。

「それは、エルドラのヤツがそれだけ手ごわいって事だろ?」

「それもあるが、ヤツの逃げた場所が問題なんだよ」

「場所?」

「ああ、つまりヤツが外界にいるって事が、ヤツを上手く捕まえられない最大の要因なんだ」

「それはつまり・・・」

「外界じゃあ、おおっぴらに魔法を使う分けにはいかないからな。エルドラを追っている近衛隊も、自分が魔法使いだって事を隠して行方を追っている」

「それは仕方が無いだろう?」

「でも、その結果。エルドラに先手を打たれて、犠牲になる近衛隊の兵士は増えるばかりだ」

「・・・・」

「もともと、争いを避けるために俺たちの先祖はこのルードの里に隠れることを選んだのはお前だって知ってるだろう?」

「ああ」

「だから、エルドラのことはもう里の問題ではなくて、外界の人間たちが解決すべき問題なんじゃないか?ってことだよ」

「じゃあなにかよ?外界でエルドラが好き勝手して魔王を復活させようとしているのを、俺たちは指をくわえて見てろってことなのか?」

「簡単に言っちまえば、そういうことだ。つまり、里に直接攻撃がなされていない現在の状況で、新たな犠牲を払ってまで、里の魔法使いが活動のしにくい外界に出向いて、エルドラをやっつけに行く必要はないって、そう思ってる人が多いって事だ」

「そんなの・・・、じゃあ、何も知らない外界の人間たちはどうするんだよ!黙ってエルドラにやられればいいのかよ?」

「ジン、落ち着けよ。俺だってそんなこと賛成しているわけじゃない。それどころか、今すぐにでも外界へ行って、エルドラの首根っこを押さえてやりたいって思ってるよ!」

タカヤは苦しそうに下を向いて、自分の太ももに向かって握り締めた拳をグッと押し付けた。



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